PROJECT

私たちの強みは、動作しているデバイス内部の電子の状態をリアルタイムで解析できることです

 

本拠点代表の丸本は、世界で初めて、「オベランド電子スピン共鳴」という解析技術を開発しました。ソーラーパネルや有機ELディスプレイの材料がどのように劣化していくのかを、電気を通しながらリアルタイムに原子レベルで解析できる手法です。
これまで、こうした研究の多くは、研究者の経験と勘に頼る部分があり、材料の性能の評価も、電流測定や表面観察といった材料全体を対象とするマクロな分析が主でした。オベランド電子スピン共鳴なら、化学構造のどこに劣化の原因があるかを突き止めることができ、次の戦略を合理的に立てられるため、研究期間の短縮、開発コストの大幅削減が図れます。

 

 

 

多岐にわたる専門家のコラボレーションが新たな研究の芽を生み出します

 

電子のスピンが鍵を握るデバイスには、有機材料を使うものも、無機材料を使うものもあります。しかし、これまで「スピン」という観点で、有機材料と無機材料を横断的に研究する組織はありませんでした。
本拠点にはミクロ/マクロのスケールの違い、有機/無機の対象の違い、合成と理論の違いなどフィールドが異なる専門家が集結しています。
参画する研究者全員が互いの研究をよく知り、分野を越えた融合研究をすることで、デバイス開発だけでなく、革新的な研究の萌芽を生み出すことを目指します。

 

 

 

 

本拠点は筑波大学数理物質系物質工学域・物理工学域の研究者により設立し、
令和3年度プレ戦略イニシアティブに採択されました。