科研費 基盤研究(A)「有機半導体のn型特性の限界打破にむけた有機半導体電子伝導機構の解明」
課題番号 24H00446
研究代表者 吉田弘幸 千葉大学大学院工学研究院教授
研究分担者 石井宏幸 筑波大学数理物質系教授
研究期間 2024-04-01-2028-03-31
キーワード 有機半導体 / 電子移動度 / 伝導帯 / 低エネルギー逆光電子分光法 / 電子-フォノン相互作用 / エネルギーバンド構造 / 低エネルギー逆光電子分光 / ポーラロン
概要
本研究の目的は、有機半導体における電子移動度(n型特性)が正孔移動度(p型特性)に比べ一桁低い現象の起源を明らかにし、電子移動度を向上させることである。そのためには、電子と正孔のエネルギーバンド構造(エネルギーと波数の関係)を精査することが重要である。従来、正孔の価電子帯バンド構造は観測されてきた。我々は角度分解低エネルギー逆光電子分光(ARLEIPS)を開発し、電子の伝導帯バンド構造を初めて観測することに成功した。本研究は、この方法を発展させて系統的なバンド構造のデータを収集し、電子-フォノン結合定数の決定や大気効果の検討を行う。
投稿日:2024年4月1日